落下運動・自由・加速度減少の場合
どうしても等速直線運動にこだわってしまう生徒が出てきますので、減速運動のパターンも教えておく必要があるかと思います。
プリントの写真のようなストロボスコープを使ったものや
i phone のタイムプラス機能で撮影したものなどをリアルタイムに見せてもいいかもしれません。または視聴覚教材などで補足の説明をして良いかと思います。
授業の最初でも最後でもどちらでもいいと思いますが、やっぱり物理分野はNHKの大科学実験の視聴が効果的です。今回は「美しき落下」というタイトルですが、これまでやった力学分野のすべての内容を網羅する素晴らしい構成です。物理現象をダイナミックかつ美しく表現している動画の力を借りないともったいないと思います。
落下運動については空気の抵抗が多少あってもある程度の物体であればほぼ同じスピードで落ちていきますので、結構あっさりとした結果(加速度ハンパない状態)になってしまいます。今回であれば早々にプリントからはみ出すようなあっさりとした加速グラフになります。
減速運動については斜面を登らせる運動で良いかと思います。水平面上をゆっくり動かしたときの摩擦をつかった減速でもいいですが、斜面下向きの力を意識させたいので、ここは教科書通りいきましょう。危険防止のための説明ですが、斜面の下に記録タイマーがあるので、落ちてきた台車とぶつからないように手でキャッチすることを必ず伝えてください。どうしても受け身の姿勢で実験をやってる生徒にとってはその操作によって何が起こるのか?というところまでの想像力が欠如しているように感じます。「センセーっ!記録タイマーにぶつかっちゃいましたー!」と普通に報告をしてくれますが、心の中では「そんなことちょっと考えればわかるんじゃない?なんでそういうことが想像できないのかなぁ?」などとマイナスな感情が芽生えますが、それはこれまでの生活体験や学校教育で考える訓練をしてこなかった結果です。「見通しを持つ力」を育成することが我々教員の責務なのかなと思うわけです。