top of page

プラスチックって凄くない?

~20世紀最大の発明かも…~

 最近世界を騒がせているプラスチックですが、私は正直20世紀最高の発明品だと思っています。この科学技術の大発明により我々の世界はより便利に快適に大進歩を遂げたはずです。確かに海洋プラスチックやマイクロプラスチックによる様々な諸問題が取り沙汰され、まるでプラスチックが悪者になったかのような報道がされていますが、すべては我々人間の生活スタイルが問題なのです。「プラスチックを使わない生活を目指す!」とかよくわからないことを言っていないで、それをどのようにリサイクルするかとか、地球に悪影響を及ばさないように活用するために知恵を絞るのか知的生物である人間の役割かと思います。中学校でプラスチックを教えるようになって10年が経過しますが、プラスチックを使うのを減らしていこうという授業が続々と出てきそうで怖いです。もはや思考停止です。

 個人的な考えが長くなってしまいましたので授業に戻ります。プラスチックの性質を調べるために様々な方法があったと思いますが、「プラスチックを燃やす」というよくわからない区別の方法が提案されたために、火傷や煙による体調不良を訴える生徒が多数出て、授業の困難度を上げてしまいました。一体誰がこの授業のモデルを考えたのでしょうか。そのセンスを疑います。そもそも日常生活でプラスチックを燃やす場面ってあるのですか?

​ 我々の生活にプラスチックがこれほどまでに浸透したのはその便利さからです。様々な製品が開発されていますが、プラスチックにする何らかの必然性があり、その特性をマッチングさせることで生活を豊かにしてきたのではないでしょうか。今回の授業では密度や熱に対する反応など簡単な項目しかあげていませんが、もっと違った形での授業を作ることができるのかなと思います。ただ単に「教科書に載っているから授業をする」という貧困な発想ではなく、「何を教えるか?」をもっと明確にして授業を構築しなければなりません。また時間があるときにブラッシュアップしてみたいと思います。

 

授業は2時間で計画するとゆとりを持つことができます。最初の1時間でDVDなどを使ってプラスチックの性質と種類についてまとめ学習をしていきます。後半の1時間で様々な性質を調べていくことができればと思っていますが、ガスバーナーを使う実験は必要ないと思います。熱に対する反応は何か別の方法は無いかと考えています。とりあえずプラ板作成をしています。熱によって変形して様々な形にすることができるのは利点ですよね。

 

また、プラスチックリサイクルの観点から密度による分類も教えておく事は大切かと思います。前の時間で作った信号カラーのレインボー試験管を使って楽しい実験ができます。プラスチックの種類によってどこまで沈むのかが変わってきます。さらに再生プラスチックについても言及できると最高ですね。先程の熱による変形の時に、細い糸を作る実験をしても良いかなと考えます。ペットボトルからリサイクルされた製品なども用意しておくといいと思います。

 そういえばプラ板作りが進化しています。100円均一でインクジェットプリンター専門の板が売っています。理科的なアクセサリー(プランクトンとか透明骨格標本とか)を作ってみてもいいですね。なお、予算が厳しい場合には同じポリスチレンでできている透明なお弁当の容器を使ってください。10~20個で100円です。マジックで絵を描いて切り抜きます。トースターにアルミホイールをしわくちゃにして敷き、トーストすると20秒位で変形し、厚く硬い板になります。熱くてやわらかいうちに少し厚めの本で挟んで1分ほど冷却すれば出来上がりです。なかなかのクオリティーのものが出来上がりますのでぜひチャレンジしてみてください。

 

 

繰り返しになりますが、プラスチックは現代の我々の社会を支える素晴らしい発明品だと思います。それをどのように使うのかを人間は今一度真剣に考えることが求められているのではないかと思います。SDGsに絡めた授業を作ることも可能だと思いますので、もう一工夫してみたいと思います。

プラスチックを区別しよう!-1.jpg

The Science & 

Mathematics University

science navigator Tomoaki Orikasa

 

CONTACT INFORMATION

  • Facebook Clean Grey
  • Twitter Clean Grey
  • LinkedIn Clean Grey

Tel 090-9969-2218    email oriori1130@gmail.com

© 2023 by Scientist Personal. Proudly created with Wix.com

bottom of page