プランクトンをスケッチしよう!
~水中の微生物の採集と観察~
来年度1年生を受け持つことになるのがわかった時から準備をしておくと、4月に慌てなくて済むと思います。準備といってもペットボトルや口の広い瓶に水を入れておいて外に放置するだけで充分かと思います。池や川の水を汲み置くだけでも充分な量が確保できると思います。1日や2日では無理ですが、1,2週間あれば結構たくさんの微生物が観察できると思います。オススメは学校のプールの水です。大量のミドリムシやミカヅキモ、アオミドロが入ると思います。サンプルとしては最高です。体育科の先生方に一言許可をいただいたうえでプールに侵入して採取しましょう。
さて、実験自体はサンプルの水を一滴スライドガラスにたらすだけで充分です。カバーガラスをしてプレパラートを作って顕微鏡観察となります。自分の目で見たものをスケッチして欲しいですが、結構大量に見えてしまうので1つの生物に絞るのは難しいらしく、同定作業も苦戦が予想されます。授業の開始時にあらかじめ作っておいたプレパラートや市販のきれいなプレパラートを見せてからやってもいいと思います。手際の良い生徒さんは3つから4つほどスケッチすることができますが、うまくいかない生徒さんたちのフォローをしていかなければいけません。我々教師が一人一人対応していくことも大切ですが、これは効率的ではありません。お互いに協力し合いながらどうやったらうまく観察ができるのかについても生徒自身で話し合い活動をして、観察の技能を身に付けて欲しいと思います。
それにしても水の中にはとてもたくさんの微生物がうごめいています。もし、スケッチがうまくいかなくてもそのことを経験してもらうだけでもいいのかなと思います。ロバートフックとかレーウェンフックの物語を見せても面白いかもしれませんね。