物質って何?化学的に探求していこう!
化学の1時間目になります。中学校1年生では科学的に考えることや調べる方法の習得ががポイントになっているため、基本的なことを大切に積み上げていく準備段階だと思います。中二・中三で本格的に学習していくための技術や学びの方法を獲得することが目的です。
今回の授業は「物質には質量と体積がある」ということを体感する形にしてみました。まずは自分のことを調べる実験から始めたいと思います。体重計は保健室で借りることができたらベストですが、無理なら自分の家から持ってきましょう。身体測定の時に頑張って体重を減らそうと四苦八苦している生徒さんをよく見ます。気持ちはよくわかるのですが、科学的に無理なのです。物質に変化がなければ質量はそのままであることを確認しましょう。
2つ目の実験は結構大変です。昔は比較的おおらかにできたのですが、今はアレルギーの問題とかもあって実施しにくくなりました。給食やお弁当で余った牛乳をたくさんもらってストックしておけば、事前準備も簡単です。普通のお水でやるのかオーソドックスですが、生徒さんに体験してもらうためには、やはりそれなりのリターンがないとやってくれなかったりもします。牛乳もしくはジュースでやるとたくさん希望者が出てくれるので、たくさん飲んでも気分が悪くならない丈夫そうな子を選び、頑張って飲んでもらいます。正直、1リットル飲むのはなかなか大変なので、200ミリリットル刻みとかで測定するとか、うまく工夫してやってください。自分がやったときには、2クラス目で限界を迎えました。というか1クラス目でほぼグロッキーでした。なお、体重計の最小メモリは多分100グラムの場合が多いので、結構きちんと測るのって大変ですよね。
3つ目の実験は思った以上に不正解者が続出します。空気といえども空間を占有する体積があることを確認したいです。うまく伝わらないようであれば、透明なビニール袋に空気を詰めて口を結ぶだけでも充分だと思います。風船でもいいですよね。本当は質量も測れると良いのですが、それはまた別の機会にやりましょう。
身のまわりの物質の分類については、まず自分の意見を大切にして書かせた後に、グループで意見をまとめてもいいと思います。教室の黒板をうまく使うとクラス全員で知識を共有することができますね。また、物質を分類するときの考え方についても軽く触れておきましょう。そのために使う様々な科学的手段を1年生で勉強していくのです。
もしも時間が余ればガスバーナーの使い方を少しだけ
レクチャーして次の時間に備えたいと思います。教室で
授業をやる場合には、持ち運び式のガスバーナーで実験
をしてもいいと思います。アルコールランプとは段違い
の強力な炎を使うことで見せることのできる実験を用意
しておくといいと思います。金属を融かす実験とかガラ
ス細工とか塩化ナトリウムの融解とか、いろいろ工夫を
してみましょう。