動物のからだのつくりから生活を考えよう!
~フィギアと頭骨標本で考えよう~
これまで学習してきたヒトのからだのつくりから少し離れて、生物全体を見ていきましょう。基本的にからだの構造についてはその生物が生活するためにとても効率的にできています。教科書では草食動物と肉食動物の目や歯の付き方に注目してその生き方に応じた構造に着目させています。様々な種類の生き物を観察することはちょっと難しいので、今回は動物のフィギアを使った観察や、動画教材、ドンキホーテなどで売っている生物マスク、動物園や博物館から借りることのできる頭骨の標本などあらゆる教材を試しています。個人的には平面的な紙媒体や映像媒体よりも立体的なものの方が説得力があるような気がします。
私が昔、トイザらスや科学館のショップコーナーなどで見つけた動物のフィギアはかなりの種類ため込んでいますので、この後の動物の分類でも使うことができます。シマウマとトラ?ライオン?のマスクをかぶって登場し、「GTO」のワンシーンのようにそのまま授業をやってみました。もちろんアシスタントも休み時間に生徒にお願いして、簡単な寸劇なども交えて狩りの様子なども再現をしてみました。
目のつき方については、動物の顔の正面のイメージ図では、草食動物の目のつき方に想像と実物とのかなりのギャップがありとても驚いていました。目のつき方による立体視立体視については、片目でペンの先端同士をくっつけることや、隣の人とのフィンガータッチ(ETのポーズ)などで確認。昔は片目キャッチボールもしてみましたが、怪我などがあると後々大変なので最近は控えています。
周辺視野については「正面を見据えたまま手をどのぐらい開いても両手の指先が見えるのか?」という単純な実験で確認をします。人の場合160度前後だと私は感じていますが、草食動物については側面に目がついているので、かなり広報部分まで見ることができるようです。それを単なる知識として覚えるだけではなく、なぜそのようなからだの作りになっているかについての問いを出すことで、何か感じてくれるのではないでしょうか?
歯のつくりについても人は前歯もあるし、犬歯(糸切り歯)もあるし、臼歯もあるのでそのことだけで教えても良いのですが、もし可能ならば頭骨の標本を用意しましょう。これが絶大な説得力を発揮します。動物園での貸し出しは広島の安佐動物園にお願いしています。シマウマとライオンとサルの頭骨が送られてきます。ライオンの犬歯、シマウマの門歯、臼歯は必見です。生徒の頭の中にある何となくのイメージが確かな知識として定着すると思います。時間があればプリントにあるような脚のつくりや人間との比較もしてみても面白いと思います。