磁石のおさらいをしよう!
~磁石と電気の関連性~
ここから電磁気学の範囲に入りますが、小学校で体験しているであろう磁石の内容を改めて復習してみようと思います。1年生の力のところで少しやっていますが、磁石がすべての金属につくわけでないということや、磁力が離れていてもはたらくことなどの基礎的なことをわかりやすく体験させながら知識を獲得して欲しいと思います。単なる教え込みの授業ならやる必要はないと思います。あくまでも生徒の実体験を伴いながら知識の定着を図りたいと思います。
この実験で大変なところは砂鉄の準備だと思います。教材屋さんで売っている鉄粉末で充分ですが、掃除に手間がかかります。いろいろな方法を試してください。ラッピング用のモールやビニタイなどは100円均一に売っています。砂鉄が嫌ならば最近はマグチップという教材も出ています。スライム状の磁性体を使う先生もいますよね。
いずれにしても見えない磁力線を可視化するためのものでありますので、うまく使い分けをしてください。私は女子生徒の心をつかむためにかなりの確率でインスタ映えする実験を開発することにしています。キレイとかもう一度やってみたいとか、まずは興味を持たせることから始めていきましょう。
小学校でも、砂鉄を使った実験はやっていますか、中学校の実験なのでより高いクオリティーを目指して実験をさせてください。これも予想→操作→結果→考察の流れを大切にしましょう。また実験の記録も詳細に取れるようにしたいものです。
砂鉄を使った磁力線の可視化については2次元の平面的なものだけではなく、3次元の立体的なものについても様々な実践事例が紹介されています。50枚入りのCD・DVDケースとサラダ油と砂鉄を使ったものやペットボトルを使ったもの、その他いろいろなものが出ているようですのでぜひチャレンジしてみてください。磁石におっさんのひげのように砂鉄がまとわりつくのを指でむしり取っているあの無駄な時間はむなしく悲しくなりますので、何らかの良い方法を考えてみましょう。
ちなみに最近の生徒たちは紙の切符を買っていないようです。切符の裏に浮かび上がる磁性体の模様を見ても「ふ~ん、で?これ何?」で終わってしまったりしますのでちょっと悲しくなります。時代に即した磁力線の見せ方、研究する必要がありそうです。何か良い案があったら教えてください。